OpenRTM探訪: OpenRTM-aistをインストールしてみる。
皆さんこんにちは。矢口です。
会津大で、福島のロボット製作企業のためのソフトウエアコンポーネントを作成する、と言うことになりまして、私も画像処理や知的情報処理のパートで関わることになりましたので、一からお勉強と、とりあえずこのブログをスタートしてみました。
と言うことで、先ずはタイトル通り、OpenRTM-aistをインストールしていきたいと思います。
そもそもOpenRTMとは何なのか?と言うことですが、Open Robotics Technologies Middlewareというものの略称 *1 だそうです。実際には、各機器や機能に対応するソフトウエアパーツをI/Oを中心に定義するコンポーネントに分割し、I/OをIDL/CORBAを用いてサーバ間通信として扱うことによって組み上げるという『レゴ型』のソフトウエア開発用ミドルウエアと言うことになります。
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長方形のモジュールに、接続ポートをあらわす五角形のピンがあり、それらのデータの種類を合わせて線で繋いであげることによって、簡単にアプリケーションを組んでいくというのがこのOpenRTMの用い方になります。
さて、実際にインストールする手順ですが、インストール自体は、Windowsであれば本当に簡単です。
- 先にJava(実行環境のみでOK)をインストールしておく。
-
http://www.openrtm.org/へ行き、最初の画面に出てくる大きいボタン
- ダウンロードしたファイル(OpenRTM-aist-1.1.0-RELEASE_vc10.msi)を実行する。
- インストール時の詳細な画面遷移はこちら(若干古い)http://www.openrtm.org/openrtm/ja/node/850
すると、Windows7であれば『スタート』→『すべてのプログラム』下に『OpenRTM-aist 1.1』という項目が出てきます。
しかしながら、実際に使おうとすると若干問題が出てきます。先ほどのページ中盤から、『サンプルコンポーネントを実行する』という項目がありますが、その通りにやろうとしても、OpenRTM-aistを完全インストールしようとしてしまうと、どうやらパス設定がおかしい状態になっているようです。
色々とやらないといけない部分について、下にメモをしておきます。
- 『コントロール パネル\システムとセキュリティ\システム』から、中ほどにある『設定の変更』をクリックして『システムの詳細設定』ウインドウを出す
- 詳細設定タブをクリックし、下のグループ『システム環境変数』内にPATHの項目があるのを確認したらそれをダブルクリックで編集すると、中に[インストールフォルダ]\OpenRTM-aist\1.1; となっている項目がある。
- これを、[インストールフォルダ]\OpenRTM-aist\1.1\bin;と修正する(お尻に\binを付ける)
- この後、OpenRTM-aist 1.1\C++\tools下にあるStart Naming Serviceを立ち上げた後、RT System Editorを立ち上げる。
これによって、OpenRTMの最初のテストを立ち上げることが出来るようになると思います。
なお、とりあえずレベルで使うことの出来るコンポーネント群は、OpenRTM-aist 1.1\C++\componentsの下に、コンソールベースで扱うもの(examples)と、OpenCVのサンプルコード類をコンポーネント化したようなものらしいもの(opencv-rtcs)があります。OpenCVのサンプルコンポーネント群は、そのままでは使えないものも若干多いので、こちらとしては先ずこの辺から、色々と組み合わせて全部使えるような形にしてみたいなぁ…と思っているところです。
最初のテストについても、http://www.openrtm.org/openrtm/ja/node/850に書かれてあります。
次回は、適当に繋いで、画像処理を楽しむあたりの記事を書こうと思います。
YAG