The discretion of a man deferreth his anger

; and it is his glory to pass over a transgression (Prov. 19:11 KJV) - このブログは基本的に画像処理やRTMなど技術に関することを書き連ねていきます。

ちょっと真面目にデジタル義眼を考えてみる

事故で片目を失った女性、義眼として小型カメラを搭載してくれるエンジニアを募集
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一つ気になったのは、どうやって『義眼』と『視神経』をつなぐかということ。視神経が死んでいれば難しいし、もしくは視神経に似たような電気回路を作るか?ということになるだろうが…いずれにしても、乱視は避けられそうもないですね(汗
目の機能を考えると、実に多彩な機能があることが分かる。
まずは視覚を得るための機能として、単純に映像を射影しているわけではなく、両眼におけるスポットを行っているということ。これは、対象となる物体に対して、ちゃんと映像が同一に見えるように結ぶという問題になる。まぁ、これ自体、運動と色々と関係してしまってはいるんだが…少なくとも、中心点に、色を識別できる、かつ高精細・高密度な神経回路があって、外側に行くにつれて色が必要ない/しかしながら輝度変化を得るのに十分な神経回路(像)が必要となる。これはかなり非線形なものだと自分は思う。
目自体はさらに運動を伴うことが分かる。聴覚神経では、別に動く必要がない(どちらかというと、固定されているということにかなり意義がある)が、目は像を単一に結ぶために眼球を動かすという操作が必要となる。眼球を動かすというカメラモデルは割と新しいのではないだろうか?正直、ステレオカメラモデルでも、定常的なものは見えても、眼球を動かすだけで別な視点を得るなんていうロボットはあんまりないのでは。やるとすれば、カメラ自体を動かさなければいけないわけで…つまるところ、丸型で小型のモノを作ればいいということにもなるだろうが、うまくカメラ中心をマッチング出来るかどうかという操作が必要になり、これに対して運動神経にもつなぐ必要があるわけだ。…かなり無理があるかもしれないが…最近は脳波を得てマウスを動かすなんていう技術もできつつあるから、それを応用すれば何とかなる?のかもしれない。
さて、そこからが問題となる。運動と視覚は得られたが、像を結ぶ作業も必要となる。脳中でそれを合わせられれば問題ないのかもしれないが…レンズのフォーカシング等も当然変える必要があり、これの制御をどうやってやるのか。これも運動と似ては居るのだが…このマッチングの問題は、本当に処理できるのかどうかが疑問。
ところで、片目の情報のみを映像化して取っておくだとかしてはたしていいことがあるのだろうか?自分としてはまずはロボットにおいて、義眼的な何かの動きを制御して…というのが先だとは思うが、3次元復元等を今やっているけれどもそこまで上手くいっているかというと疑問が残る(汗
出来るかどうか…は別としても、かなりな問題が山積していることは確か。でも割と興味ある問題だからいずれそっちの方向に行くかもしれないなぁ…